展覧会アーカイブス 1982

Exhibition Archives

○『染織α』1982年6月号 No.15
「京都の無人ギャラリーで海外のファイバー作家の作品展」
昨年春にオープンした京都の無人ギャラリー「ギャラリーギャラリー」(本誌’81年8月号“αアイ”で紹介)では2年目に入った今年、新しい試みとして海外のファイバー作家8名の個展を行なうことになった。
とはいえ、いわゆる既成の画廊のように、キチッと企画を立てて作家を招待するという形ではなく、「ギャラリーギャラリー」を主宰する3人の作家(小林正和氏、草間喆雄氏、浅井伸一氏)が、ローザンヌ・タピスリー・ビエンナーレなどに出品したアメリカやヨーロッパの作家たちの中から、特に実験的な仕事をしていると思われる幾人かをアトランダムに選んで呼びかけの手紙を出した。
 「このギャラリーは実験的なアートの試みを専門とします。ギャラリーのスペースはかなり小さいけれど、大へん特殊なものです。まずライティングのための設備を我々は持っていませんが、自然の光があります。また入り口のためのドアがありません。観客は大きなガラスのウィンドーを通して作品を見るわけです。勿論オープニングの日にはドアを開けますが、その他の日はドアを閉めています。我々は1982年5月から8月の間に、招待によるあなたの個展を行ないたいと思っています。しかしながら我々は輸送のための往復の費用を支払うことは出来ません」(呼びかけの手紙より)
 こうした彼らの率直な呼びかけに対して、9名中8名の作家から承諾の返事がきた。さらにその中の何人かは、このギャラリーのために作品を作ってもよいというメッセージを送ってきたという。
 出品者は第8回及び第10回のローザンヌ・タピスリー・ビエンナーレ展に入選した作家たち。彼らにとっても、日本の、京都の、3人の作家(内2名がファイバー関係)による呼びかけは、画廊からの招待ということでなく、同じ仲間からの実験的試みへの参加のメッセージであったのかも知れない。
 「僕らは画廊を運営しているわけではない。ただ普通のギャラリーではやらないことを、友人たちの輪の中で広げていければいいと思っている。それは作る側だけでなく、見に来てくれる人たちとの間のことでもある」
 ともあれ、こうした小さなスペースの中に昨年はほとんど地元の作家だけだった輪を広げて、アメリカやヨーロッパのファイバー関係の(あるいは全く違う発想になるかも知れないが)作品世界が展開されることだろう。

ギャラリーギャラリーの主なスケジュールは次のとおり。

▽5/1-5/21 SUSAN MARIE JOHNSON展(アメリカ)
▽5/22-5/29 草間喆雄展(日本)
▽6/1-6/19 ARTURO SANDOVAL展(アメリカ)
▽6/21-6/30 小林正和展(日本)
▽7/1-7/24 ANNE FLATEN PIXLEY展(アメリカ)
▽7/26-7/31 浅井伸一展(日本)
▽8/1-8/14 SHEILA HICKS展(フランス)
▽8/16-8/31 MARGRIT ANDRES展(ドイツ)
▽9/1-9/18 ANN VERONICA JANSSENS展(ベルギー)
※スイスのLISA REHSTEINER展は日時未定。
ギャラリーギャラリー京都市下京区四条河原町下ル 寿ビル5F
→ 寿ビル5F展開図:第1室(B)

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寿ビル5F展開図