展覧会アーカイブス 2021

福田笑子 バスケタリー
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作家紹介
- 福田 笑子
掲載紙
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「かご作り」の驚くべき造形性
英語で「かご作り」を意味する「バスケタリー」。しかし現在では、繊維素材を駆使した造形という新たな意味も加わっている。この分野で活躍している福田笑子が、新作・近作14点から成る個展を開催している。
福田の作品は、モノフィラメント、ビニール、シリコンなどの芯材に、苧麻(ちょま)やサイザル麻を編んで作られている。なかでも螺旋(らせん)状に編む「コイリング」を多用しているのが特徴で、編み目の軌跡と線が作り出すリズム感、複雑にねじれた形状が大きな特徴だ。
そこには素材と構造と形態が密接に結びついており、人為と自然法則が互いに影響を与えながら、ひとつのフォルムへと収れんしていく。時には作家にも予測できないねじれや回転が生じるのだが、それすらも糧にして前進することで、突き抜けた造形に達するのである。
筆者が思うに、ほかの立体表現よりも明確に「弾性」を感じられるのがバスケタリーの魅力ではないか。作品の大きさは両手でかかえられる程度だが、そのポテンシャルは実寸よりもはるかに大きい。
本展では、ゆがんだ面に角を立てて部分的に回転させた《曲がり角》や、交差する線の相互作用で螺旋とねじれの構造を持つ《交差螺旋》のシリーズ作品が見られる。とはいえ、初見で技法を理解するのは難しい。作家が在廊していれば質問をして、理解を深めてほしい。単に見るだけでも美しい作品が、一層の深みをもって迫ってくるだろう。(小吹隆文・美術ライター)京都新聞 2021年11月6日

展覧会備考
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