展覧会アーカイブス 2020

試着駅。
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作家紹介
- 成田 久
掲載紙
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下京で成田さん個展 資生堂アートディレクター
アーティストの成田久さん(50)の個展「試着駅。」展が、京都市下京区河原町通四条下ル市之町の寿ビル5階の画廊「ギャラリーギャラリー」(075・341・1501)で22日まで開催されている。無料。
成田さんは資生堂クリエイティブ本部のアートディレクターで、プリオールやインテグレート、スノービューティーなどのブランドイメージの視覚化やCMなどを担当。個人事務所を持ち、CDジャケットなども手がけている。「試着駅。」展ではシースルー素材のコスチュームとその衣装をまとった少女が駅に立つ写真などを展示している。
正午?午後7時(最終日は午後5時まで)。成田さんは19?22日、会場にいる予定。来場者との語らいを楽しみにしている。【北出昭】毎日新聞 2020年9月18日
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ワークとアート 両極がバランス
成田久は資生堂で商品イメージや広告を手がけているアートディレクター。女性向けヘアケアブランドに人気男性俳優を起用して話題になったCMなど、誰もがその仕事を見かけたことがあるはずだ。
斬新なビジュアルを次々に繰り出し、ブランドイメージを最先端のものにする感覚勝負の仕事を20年以上、続けていると聞けば、情報と直感だけの表層的な世界の住人のように思えるが、テキスタイルアーティストとしての成田の作品を見れば、その先入観は大きく裏切られる。
展示は、コスチュームと写真によるインスタレーション。48着のドレスは、透け感のある生地が大きくふくらんでいる。これは、オーガンジーに縦横1.5センチ程度の間隔で端ミシンをかけることで、格子模様を描くとともに、強度と凹凸を生み出したものだ。生地の隅々にまでこのミシン加工が施され、1着ずつ違うデザインで仕立てられている。すべて、成田の手作業だ。
瞬発的な発想のアートディレクションと、気の遠くなるような根気仕事のテキスタイルアート。この両極端は「仕事とプライベート」という棲(す)みわけではなく、成田の中に張り詰めながらバランスされている。こういう多彩な人の前に「副業」という言葉は意味をなさない。
作品は当初、「房総里山芸術祭いちはらアート×ミックス2020」に出品予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期。これが初の展示となる。タイトルは「試着駅」。コスチュームを着たポートレート写真は、房総半島を走る鉄道の駅で撮影された。駅のまわりを黄色に染める花の中で、観客がこの青いコスチュームを試着することも計画されていた。残念ながら、それは当面かなわないが、成田のクリエイションのもうひとつの力、「妄想」のパワーを借りて、空のような海のような無限の青に、眼と心を遊ばせたい。テキスタイル作品も販売。(沢田眉香子・著述業)京都新聞 2020年9月19日

展覧会備考
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