展覧会アーカイブス 1996

坂田里香個展
room2

作家紹介
- 坂田 里香
掲載紙
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坂田里香の会場に入ると、まず目に飛び込んでくるのが、菓子や食品、日曜雑貨などの大量の空箱を縫い合わせて作った色鮮やかな壁である。作家のコメントによれば、この壁で仕切られた手前の空間は、「日常」、そして白い布で覆われた次の部屋は「思わぬきっかけ」、さらにミサイル状の茶色の物体が床に配された奥の空間は「あまり知られていない出来事」であるという。私たち見る者はこれら三つの異なった空間を行き来しながらそこに込められた作者の私的で内的な物語やメッセージを読み取ろうとする。だが、キャプションに書かれた作家の思わせぶりな言説(父や中国にまつわる話)と、現実の作品との間に接点を見出せないまま会場を後にすることになる。鑑賞者に開かれた作品において、作者の言葉は必ずしも作品を読み解く鍵を意味しない。作品のイメージと言語とが奇妙な不協和音を奏でる坂田の発表は、不思議な心地よさを我々に換気(ママ)させる作品であった。=尾﨑佐智子・滋賀県立近代美術館学芸員
京都新聞 1996年6月1日

展覧会備考
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