展覧会アーカイブス 1990

伊東茂展
room1/2




作家紹介
- 伊東 茂
掲載紙
-
不思議空間 京で二つの造形作品展
自然の素材や日常的に身近なモノに焦点を当てた、ざん新な造形作品展が京都市中京区と下京区にまたがる四条河原町周辺の二カ所のギャラリーで開かれており、愛好ファンらの注目を集めている。
白い部屋にゴボウ600本
[…] 一方四条河原町下ル寿ビル5階の「ギャラリー」では、約600本のごぼうの束を、床一面に敷き並べた風変わりな展覧会が催されている。
「伊東茂展」と題されたこの展覧会は、四畳半ほどの小部屋に、泥を落として乾燥させた埼玉の入間ごぼうを整然と並べただけのもの。白一色の部屋の中に、くねくねと曲がったごぼう約600本が線路のまくら木状に6列で寝ころがっている。
埼玉県所沢市在住の伊東茂さん(34)は関(しづよ)さんと同じ武蔵野美大卒。自宅周辺を散策しているうちに、細すぎて商品にならず、植わったままだったものをもらい受け、作品に仕立てた。専門は、樹脂工芸だが、素材の楽しさにひかれて、自然物を使った作品も手がけるようになったという。
展示風景は、一見ごぼうの乾燥場にも見えるが、どこか土の香りを感じさせる黒いごぼうと、真白く、こぎれいな都会のビルの一室とが対照的で、都市とも農村ともつかない不思議な空間を演出している。京都新聞 1990年6月14日

展覧会備考
−