展覧会アーカイブス 1989

The Wave Space Series
room1/2


作家紹介
- 久保田 繁雄
掲載紙
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大波のイメージ描く
国際舞台でも活躍する京の染織作家、久保田は、麻を素材に〈波〉のイメージを託したさわやかな造形を追求し続けてきた。
この個展には〈The Wave Space Series〉と題した2点を出品しているが、いずれもこの作家にとっては初挑戦の、床に置くオブジェ形式の作品だ。うち、1点は高さ1.6メートル、奥行き2.4メートル、幅1.4メートル、すべり台を思わせるスタイル=写真。緑や紫系統の色を美しいグラデーションで染め上げたベルト状の麻の組み合わせで、きらめく太陽のもとで、寄せては返す大きな〈波〉のイメージを描き出す。響き合う色と形。潮騒の音が聞こえるようだ。成安女子短大教授。42歳。(田)毎日新聞夕刊 1989年11月2日
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織造形では、いまひとり久保田繁雄の発表が充実している。自ら染めた麻糸の平織りによる帯状造形で構成したタタミ一枚ほどの大きさの織布が、床面に敷かれた状態からむっくり起き上がろうとするかのような、ゆるやかな曲がりをみせている。織布の上下に渡された9本の細目の織帯が片方の端を引っぱり上げている状態を演出した造形だが、清れつな色糸の諧調の美しさと明快な構成が優美さを際立たせる好作となった。もう一室の作品とともに、従来の格子組みのレリーフ状作品から、空間への働きかけが伸びやかに発揮され始めた。(O)
京都新聞 1989年11月4日

展覧会備考
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