展覧会アーカイブス 1988

Machiko Agano
room1/2


作家紹介
- 上野 真知子
掲載紙
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梅雨明けを迎えると、夏休みの計画が具体的になって来るのではあるまいか。ことしの夏は海で過ごそうという人、あるいは高原や山間での保養プランニングする人。海なら海。山なら山で送った、ひと夏の思い出は記憶に刻まれ、時を経て、作品のなかにイメージの残像として蘇(よみがえ)ることもあるのだろう。[…]
上野真知子のファイバーワーク(繊維造形)も、夏を感じさせる発表と言えようか。白く透けて見えるシルク・オーガンジーの薄布と、竹枝をメーン素材にした空間構成。竹枝に白絵の具を施し、白色で統一したことで清潔感と涼やかさが印象づけられる。白い薄布にコラージュされた竹枝が、障子に映った陰影のおもむきをほうふつさせたりするさわやかさもある。宙づりにした大型造形がいい。竹枝を角笛状の筒形に構成し、その間に竹の枝をはりつけた薄布を何枚も重ね合わせているのだが、素朴な構築性の中に、竹の枝の自然の要素や、薄布の透明感ある奥行きが生かされている。(O)京都新聞 1988年7月9日
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上野真知子展
1988年7/2-7/15 京都・ギャラリーギャラリー
半透明な生地シルクオーガンジーが風になびくかのように小枝にまとわり、その小片をいくえにも重ね連ねていくことで一形態を現わす。ギャラリー中央から吊り下げられたこの船形の作品は、布と小枝を素材に光と空気の中を立ち昇るかのようなうねりで躍動的な力を見せている。作為の跡よりもむしろ、一陣の風によって一瞬にして形づくられたような、自然の営為を強く漂よわせる展観であった。『染織α』1988年10月号No.91

展覧会備考
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