展覧会アーカイブス 1988

高見晴惠展
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作家紹介
- 高見 晴惠
掲載紙
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立体的な空間を抽象的に演出
東山の工芸家 ユニークな造形アート展
板や竹ひご、布などを使って、立体的な空間を抽象的に演出したユニークな造形アート展が、このほど下京区四条通河原町下ル、寿ビル5階のギャラリー・ギャラリーで開かれ、人気を呼んでいる。
展示されているのは、東山区祇園町北側の染織工芸家・高見晴恵さん(29)の作品7点。李白と白楽天の漢詩からイメージして、板戸に竹ひごを立て、雪月花に見立てた作品や、緑、黄、白、赤、紫の五色の小さい布を千羽づる状につるした飾り物、五色の布を約6平方メートルの床にちりばめたものなど。
高見さんは京都精華大デザイン学科卒業。昭和59年に、日本イラストレーション展で特別賞を受けた。展示は17日まで。京都新聞 1988年6月7日
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最後に繊維素材で重箱料理や色とりどりの食の光景を再現してきた高見晴恵は今回、儀式性を帯びた酒席や、観月の窓など、ケからハレへのインスタレーション(仮設装置)的な空間構成をみせている。料理文化の背景にある祭神的な要素への視座の広がりを物語るが、色彩への配慮など、女性らしいかかわり方が、陽性の今様精進潔斎を演出している。(O)
京都新聞 1988年6月11日
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らくらく京都 わいわいタウン
現代造形に花鳥風月
布と紙と竹を素材に使った高見晴恵のインスタレーションは、現代美術の造形表現の中に、日本の伝統的な雪月花の審美観を構成した面白さがとても新鮮です。白楽天などの漢詩から題名をとり、会場に設置された名月を鑑賞する舞台装置は、紙や布を使って身近なものに伝わる日本の心を表現してきた作者が、今回は見事に花鳥風月の歌心を形にしてみせました。16日まで、四条河原町下ルのギャラリーギャラリーで開かれています。5階まで上がる階段は、しんどいながら、ある種の風情もあります。(大)朝日新聞 1988年6月16日
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高見晴恵の布、紙、竹を使ったインスタレーションは、日本の伝統的な雪月花の審美観を遊び心のうちにも巧みに構成してみせたものではなかったかと思う。紙や布などの素材によって、花見弁当とか、おにぎりとか、身近なものに伝わる素朴な日本的な心情を再現してきた作者が、そうした軽みの遊び心を通して、花鳥風月の歌心を視覚的な形に構成したインスタレーションの手際の良さは、誠に鮮やかであったと思う。緋色の敷物と供物、顔をだした名月、竹によるススキの形など、再現された仲秋の名月を賞でる舞台には、新たな視点から、日本の伝統的な審美観を問いかけたような軽みの楽しさ、現代の感性の反映があったと思うのである。(おおすが きよし)
『三彩』1988年8月
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高見晴恵展
1988年6/4-6/17 京都・ギャラリーギャラリー
布でつくるおべんとうといった具象的な作品が多かったが、今回は辺りに漂よう空気を見る側の解釈にゆだねたいと、空間作品に挑戦した。花・月・雪をうたう漢詩からイメージした立体作品は、時節を愛でる祭祀や竹を紙・布をつかって簡略・象徴的に構成、祭りごとの背景にある風習を想起させている。立てかけた直線的な板と自重でたわむ竹ひごが対照的な線を見せ、飾りのないシャープな造形を展開した。『染織α』1988年8月号No.8

展覧会備考
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