村山 順子

Yoriko Murakami

経歴

1959 京都市生まれ
1983 京都市立芸術大学美術研究科染織専攻修了
現在 名古屋造形芸術大学、京都精華大学、京都府立大学非常勤講師
個展
1983 堺町画廊(京都)
1988 ギャラリー16(京都)
1989 ギャラリー無有(京都)
1994 ギャラリー16(京都)
1995 ギャラリー16(京都)
1996 ギャラリー16(京都)
1997 ギャラリー16(京都)
1998 ギャラリーギャラリー(京都)
1999 ギャラリー16(京都)
2000 ギャラリーギャラリー(京都)
グループ展
1980 第5回新人染織展会/大賞受賞(京都市伝統産業工芸館)
1981 第3回日本新工芸展(渋谷東急百貨店,東京、京都市立美術館)
京展(京都市立美術館)
京都府工芸美術展(京都府立文化芸術会館)
第6回新人染織展会(招待出品)京都市伝統産業工芸館
皿谷良子と2人展(ギャラリーマロニエ,京都)
1982 第4回日本新工芸展(渋谷東急百貨店,東京、京都市立美術館)
第7回新人染織展会/招待出品(京都市伝統産業工芸館)
小林浩子と2人展(不二画廊,大阪)
インテリアアートショウ(ソニータワービル,大阪)
1983 第5回日本新工芸展(渋谷東急百貨店,東京、京都市立美術館)
第7回新人染織展会/招待出品(京都市伝統産業工芸館)
1984 石田典子と2人展(ギャラリー十六五,京都)
ボックスメーカーズショウ(ギャラリービュウ,大阪)
1985 京展(京都市立美術館)
1986 第8回日本新工芸展(渋谷東急百貨店・東京、京都市立美術館)
第10回新人染織展会/招待出品(京都府文化博物館)
1987 第9回日本新工芸展(渋谷東急百貨店,東京、京都市立美術館)
日本染織作家協会展/努力賞受賞(高島屋,東京/大阪)
朝日現代クラフト展(阪急デパート,東京/大阪)
1988 第10回日本新工芸展(渋谷東急百貨店,東京、京都市立美術館)
日本染織作家協会展(高島屋,東京/大阪)
1989 京都府工芸美術展(京都府文化博物館)
織りによるミニアチュール展(ギャラリーギャラリー,京都、東京テキスタイルフォーラム)
1991 日本の着物染織工芸展(マックスバーグテキスタイルミュージアム,ドイツ)
第1回国際掌中立体造形公募展(吹上ホール,名古屋)
1992 朝日現代クラフト展(阪急デパート,東京/大阪)
1995 朝日現代クラフト展(阪急デパート,東京/大阪)
1996 アートヘルメット展(ギャラリー16,京都)
第11回インターナショナル・ミニアチュール・テキスタイル・ビエンナーレ/買い上げ賞(ギャラリー・ソンバトヘイ,ハンガリー)
1998 京都府工芸美術展(京都府文化博物館)
京展(京都市立美術館)
1999 第6回 I .T.F. インターナショナル・テキスタイル・コンペティション(京都府文化博物館)
ミニアチュールテキスタイル展(マンカシーミハリー・ミュージアム.ハンガリー)
第6回インターナショナル・トリエンナーレ・オブ・ミニアチュール・テキスタイル(タペストリー・ミュージアム・ド・アンジェ,フランス)
ノーザンファイバーIII(ハーニング・テキスタイル・フォーラム.デンマーク)
第11回ミニアチュール・テキスタイル展(コモ,イタリア)
2000 第5回国際掌中立体造形公募展(吹上ホール,名古屋)
アーティストブックプロジェクト・尋常文庫の百冊展(名古屋、東京、大阪、群馬)
50人の作家による自主運営ギャラリー(ショウケースギャラリー,京都)参加
ミニアチュールテキスタイル展(アルテミスギャラリー,ドイツ)
2001 出原司と二人展「ONE BY MANY」(ゲイトフースカルチャーセンター,デンマーク)/ 国際交流基金、スカンジナビア ジャパン ササカワ ファウンデーション、トヨタ ファウンデーション 協賛
ワークショップ
1999 ノーザンファイバーIII(トゥスカ,デンマーク)
2001 子供のためのワークショップ(ゲイトフースカルチャーセンター,デンマーク)/ 国際交流基金、スカンジナビア ジャパン ササカワ ファウンデーション、トヨタ ファウンデーション 協賛
パブリックコレクション
ギャラリー・ソンバトヘイ(ハンガリー)

展覧会

1998年12月5日(土)~19日(土)
蛙のジェレミーフィッシャー氏は、冠が欲しくて毎日呪文を唱えます。
水の冠が欲しいと祈ります。
蛙のジェレミーフィッシャー氏は、毎日、毎年繰り返し呪文を唱えます。
天に向かって祈ります。

祈りを形にすること。

繰り返し、繰り返し、続ける作業。

手作業を続けることは、私にとって呪文を唱えることであり、また、それ自体が願いでもある。
この小さな冠達は、私とジェレミーフィッシャー氏の祈りなのである。

村山 順子村山 順子

 

 

 

 

 

「秘密の花園と明るい灰色の闇について」
2000年7月15日(土)~29日(土)
あなたが見ているギャラリーの風景と、私が見ているギャラリーの風景は同じものなのだろうか?そこにあるものと、そこに見えるものは、いつも本当に同じものなのだろうか?

人はみな、それぞれ 別の世界を見て、生きているような気がする時がある。そんなふうに最初に感じたのは、小学校の頃、学校の図書室で借りた一冊の本を読んだ時だった。
それは、少年少女向きの全集物の中に収められていた(と、思う)SF小説で、今となっては、その中の二つのシーンだけを憶えているものの、タイトルも作者も、あらすじさえも定かではない。

そのひとつめのシーンは、ワープ航法についておばあさんが主人公の子供に説明するところで、いわく、宇宙というものは今、私のはいているフレヤースカートのようなものなのよ。この裾のある場所にいる蟻が、この裾をずっと歩いて移動しようと思えばずいぶん時間がかかるけれども、こうやって、(と言って、おばあさんは両手で、スカートの右端と左端をそれぞれ ひょいとつまみあげて、くっつける)スカートのほうにしわを寄せてやれば、すぐに蟻は目的地まで行けるでしょう?
そうやって、蟻(主人公)は、宇宙の果て、時空の果てにある地球外生命体のすむ世界へとやってくる。それが二つ目のシーンだ。その世界にすむ知的生命体は地球とは、まるで違う発達の仕方をした世界を維持している。そこは、明るい灰色の闇に包まれたうすぼんやりした世界なのだ。そこにすむ彼等は、『見る』という事ができない。視覚器官を持たないのだ。彼等は、ただ、そこにすべての物が、存在する事を『知る』のだ。そこで、主人公と、彼等の間で、『見る』ことについて話がされる。彼等はいう、あなた達は、どうやってそこに物がある事を知るのか?
主人公は答える、見る事によって。見る事って?それはつまり、見る事は、見る事。遠くの物は小さく、近くの物は大きく見える事によりその距離を知り、明るい光の中では、物の色も解る。けれども、それをさえぎるものがあれば、それはそこにあるにもかかわらず、見る事はかなわず、光がない暗闇の中ではなにも見えない。
それを聞いて彼等はいう。「見る事って、なんてあいまいな事なんでしょう。」

そうなのだ。見る事はなんてあいまいなことなんだろう。

私の見ている世界はきっと、本当にある世界とは、少し違うんじゃないか。お母さんや、友だちが見ている世界もきっとまた違うんじゃないか、と小学生だった私は思ったのだ。それが、本当なのかどうなのか正確に確かめる事ができないまま、私は大人になった。
人はきっと、現実の世界と、自分の見る世界の間に微妙なずれを持って生きているのだろうそして、その隙間に明るい灰色の闇がどこまでも広がり、自分だけの秘密の花園を、隠しているのだろう。

大変長い前置きになったが、この光景を、私の表現方法である織を使って、再現してみる事が、今回のテーマです。

ところで、もし、このジョブナイルのタイトルなどを、御存じの方がいらっしゃいましたらぜひ御一報下さい。村山 順子村山 順子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

村山 順子 展
2002年11月1日(金)~16日(土)

村山 順子 展 2002年11月1日(金)~16日(土)村山 順子 展 2002年11月1日(金)~16日(土)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「fragile」
2004年6月26日(土)~7月10日(土)

「水のいろ」
2006年9月7日(木)~23日(土)

「wearable landscape」
2008年4月26日(土)~5月10日(土)

村山 順子 展
2009年11月7日-11月21日

2011年4月23日-5月7日

2013年11月30日-12月14日

村山 順子